都教育委員会が都庁で開いた区市町村教委対象の連絡会で、都の教育委員5人が教育行政についてそれぞれの所感を述べた。このうち脚本家の内館牧子氏は、最近の若者が断定調の言葉遣いを避けるようになったと述べ、「日本が心やさしいだけの小心者の国になるのは決して楽しくない。一番すべきことは教育にある」と持論を披露した。
大相撲の横綱審議委員を務める内館氏は、横綱・朝青龍を巡る騒動を例に挙げ、「私はただ一人、引退勧告をしてきついことを言い続けたが、ほとんど味方はいなかった」と孤立した状況を振り返った。その際、送られてきた手紙や電子メールの反応は▽30代前半までの若年層▽50代後半まで中年層▽60代以上の高年層と、年代別に傾向が分かれたという。
このうち若年層からは「はっきり言わない方が内館さんのためにいい」「目立たないようにしている方が安全です」といった助言が目立った。内館氏は▽「××みたいな~」との語尾上げ▽「××的」と的を付ける▽「KY(空気が読めない)」などの略語--といった若年層の言葉遣いも紹介し、「明確に断定しないで逃げ道を作り、相手を傷つけない言葉遣いがあふれている」と指摘した。
内館氏は、こうした若年層の言動について「人に嫌われ、1人になることを恐れ、敵を作らぬように生きている」と分析。「明確に(意見を)言う人もいじめられたりしない教育をしなければ、国の体力、地力が落ちてくるのではないか」と危機感を訴え、改善策としてホームルームでのスピーチ訓練を提案した。【木村健二】
2008年4月11日 毎日新聞
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